受け継がれていくもの①

実家に預けていた
義母の遺してくれた着物。

 

義母は亡くなる間際まで
この着物たちの行く末を案じていました。

 

というのも
ここにある着物の半分は
義母のおばあちゃまが
彼女のために
蚕を育て
繭から糸を紡ぎ
機織りし
京都へ染めに出し
仕立てたものでした。

 

それを傍でみていた母にとって
どれだけの愛が込められていたかを
おばあちゃまの姿から

感じていたのだと思います。

 

着物にまったく興味がなかった私は

義母が逝って

まじまじとその着物たちと

対面したのです。

 

その着物たちは

私の想像を超え

粋で

私の固定観念をひっくり返す

ものばかりでした。

 

高校生になる娘を呼び

ききました。

 

ここにある着物は

お母さんにはちいさ過ぎるの。

でもねあなたにはぴったりなサイズ。

 

そしてどんなにおばあちゃんが

大切にしていたか。

そしてどんな想いが

この着物に込められているのか。

そしてどんなに美しいものなのか。

私の感じたそのままを伝えました。

 

義母の想いを辿りながら

娘とふたり過ごした

豊かな時間。

 

そして最後に

娘が一言

これ私が貰いたい。

 

その一言で

私の心が決まりました。

 

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